企業・施設などで電気料金を抑えたい場合、デマンド監視装置を利用するのがよいでしょう。デマンド監視装置を利用することで電力使用量の細かなデータを取得できるため、効率的な節電が叶うでしょう。今回はデマンド制御装置の基本やデマンド値の概要のほか、システムの選び方についても詳しく解説するため、ぜひ参考にしてください。
デマンド監視装置の概要
デマンド監視装置は節電対策をサポートする強力なシステムとして知られています。主に企業において電気料金削減のために取り入れられており、電力の無駄遣いを減らすことが可能です。ここでは、デマンド監視装置の基本やデマンド値の概要について詳しく解説します。
デマンド監視装置の基本
デマンド監視装置は、企業の電力の使用状況を管理できるツールです。事前に電力使用量のボーダーを設定しておくことで、基準の電力使用量をオーバーしそうになったときにアラートを出して余計な電力の消費を防止できます。また、電力の使用量がリアルタイムで可視化されるため、効率的な電気利用によって省エネを実現することが可能です。
デマンド値の概要
デマンド監視装置によってチェックできるデマンド値とは、電力使用量を30分ごとに計測した平均数値です。ひと月の中でもっとも高いデマンド値が最大需要電力として記録され、1年間の最大需要電力を基準として各月の契約電力が決まります。デマンド監視装置は、デマンド値をチェックすることで省エネルギーを実現しています。
デマンド監視装置を使用する目的・仕組み
デマンド監視装置は、デマンド値を24時間チェック・管理することを目的としたシステムです。あらかじめ設定した基準値と実際のデマンド値とを比較し、目標値をオーバーしそうになった場合にアラートが発信されるため、アラートを受けた管理者は省エネの対策を講じます。デマンド値のチェック・可視化とアラート発信以外には、設定機器の自動停止機能なども利用可能です。
デマンド監視装置とデマンドコントローラーの違い
デマンド監視装置と混同されやすいシステムとして挙げられるのは、デマンドコントローラーです。デマンドコントローラーはデマンド値をチェックするという面ではデマンド監視装置と同じですが、機能面に違いがあります。ここでは、デマンドコントローラーの機能やデマンド監視装置との違い、それぞれの選び方について詳しく解説します。
デマンドコントローラーの基本
デマンドコントローラーはデマンド値を管理し、目標としているデマンド値に近づいた際には各機器の自動制御を行うシステムです。対して、デマンド監視装置はデマンド値をリアルタイムで管理し、目標数値に近づくとアラートを発信します。両者の違いは、機器の自動制御を行うかどうかという点にあります。ただし、デマンド監視装置の中には設定した機器の自動停止機能が搭載されているものもあります。
それぞれのシステムの選び方
デマンド監視装置とデマンドコントローラーはそれぞれにメリット・デメリットがあるため、機能をしっかりと把握したうえで自社に合ったものを選択するのが重要です。デマンド監視装置はアラート発信のみで機器の制御機能はないものの、デマンドコントローラーよりも安価に導入できます。そのため、手動での制御調整がしやすい小規模な企業や施設では、コストを抑えて節電対策を取り入れることが可能なデマンド監視装置を採用するのがおすすめです。反対に、大規模な企業・施設などで空調機器などを手動で調整するのが難しい場合には、自動制御機能を利用できるデマンドコントローラーを採用するのがよいでしょう。
デマンド監視装置を導入するメリット
デマンド監視装置を挿入することのメリットはさまざまです。ここでは、デマンド監視装置の利用メリットについて詳しく解説します。節電により電気料金を削減できる
デマンド監視装置が発信するアラートを受けた際に、機器の電源を切ったり空調の設定温度を変更したりするなどの対策を取ることで、節電効果を得られる・契約電力を適正水準に調整できるといったメリットがあります。アラートを受けたらすぐに機器の稼働を調整する体制を確立しておけば、大幅な電気料金の削減効果を得られるでしょう。