引用元:https://www2.panasonic.biz/jp/densetsu/bs/emanage/
| 会社名 | パナソニック ホールディングス株式会社 |
|---|---|
| 住所 | 〒571-8501 大阪府門真市大字門真1006番地 |
| TEL | 06-6908-1121(大代表) |
エマネージ(パナソニック株式会社)は、電力使用量の「見える化」を実現、分析・改善・制御までを一括して担うデマンドコントローラーです。企業や学校、商業施設など、あらゆる現場で導入が進んでおり、電気の効率的な運用とコスト削減を実現します。この記事では、エマネージの特徴について解説します。
電力の見える化・分析・改善を一挙に行える
エマネージは、電力の「見せる化」から分析、改善までを実施できるデマンドコントローラーです。エネルギー使用量や二酸化炭素排出量を一元的に「見える化」し、運用や設備の改善を支援することで、無駄のないエネルギー利用を実現します。わかりやすい「見せる化」機能
最大の特徴は「見せる化サービス」によって、電力使用状況をリアルタイムで把握できる点にあります。各施設に設置された計測装置から自動的にデータが集約され、分かりやすく可視化されます。これにより、どの時間帯に、どの設備が、どれだけの電力を消費しているかを一目で確認可能です。電力量の積算グラフやデマンドグラフの表示にも対応しており、急激な需要の変化やピーク電力の発生を早期に把握できます。
天気予報表示部では「今日・明日の天気」や「週間予報」も表示できるため、気象条件を踏まえたエネルギー管理も可能です。
ソリューションプランの一例
エマネージは、エネルギー使用状況を可視化し、効率的な運用改善を支援するデマンドコントローラーです。施設の規模や運用形態に合わせて選べる複数のプランが用意されており、電力の使用状況を「見える化」しながら、効率的な制御によって基本料金の削減や省エネ効果を実現します。デマンド監視・警報ソリューション
もっともシンプルな導入プランです。施設全体の受電電力を自動計測し、あらかじめ設定された目標値に近づくと警報を発して管理者に知らせます。警報は音やメールで通知されるため、担当者はすぐに電力使用状況を確認し、手動で空調や照明、製造設備などの稼働を調整できます。受電点の電力データはグラフで「見える化」され、ピーク発生のタイミングや電力使用の傾向を視覚的に把握でき、日常のエネルギー管理にも役立ちます。比較的小規模な事業所や既存設備を大きく変更せずに省エネしたい施設に適したプランです。
デマンド自動制御ソリューション
より高度な電力管理を可能にするプランです。1分ごとに電力の使用状況を予測し、目標値を超えそうな場合には、自動で指定された機器を制御します。たとえば、設定した優先順位に従って、照明の一部を減光したり、空調の設定温度を一時的に変更したりするなど、無理のない範囲で電力負荷を調整してくれます。警報機能やメール通知も備えており、管理者はリアルタイムで制御状況を確認可能です。
自動制御により、人の手による操作ミスを防ぎつつ、確実にピークカットを実現できるので、中〜大規模施設や常時監視がむずかしい拠点への導入に最適なプランです。
デマンド制御&見える化ソリューション
分岐回路ごとの詳細な電力データを取得し、より精密な制御を実現する上位プランです。フロア単位や機器単位で電力使用量を計測できるため、どの部門・設備がどの程度エネルギーを消費しているのかを明確に把握できます。そのため、単なる全体の最適化ではなく、現場ごとの最適化が可能になります。制御は設定された条件にもとづき1分単位で実施され、自動的に電力のピークを抑制します。
納入事例を一部紹介
エマネージは、学校や企業などさまざまな施設で導入され、省エネ効果を実現しています。ここでは、教育機関と企業の2つの導入事例を紹介します。私立高校での導入事例
授業やクラブ活動など、日常的に電力を消費する学習環境を維持しながら、省エネの実現を目指すために採用されました。導入初年度は「見える化」機能によってデマンド警報の発生実態の把握に努めました。とくに冬季の朝に空調負荷が集中していたため、運用改善の取り組みを開始。時間帯別の電力使用パターンの明確化にも取り組みました。
その結果をもとに、空調の稼働を5分単位でスケジューリングし、3段階の出力運転を組み合わせる最適なスケジュールを構築しました。さらに温湿度センサーの活用により、空調負荷の高い日の傾向も把握し、次年度の対策立案に活かしています。
こうした継続的な改善活動により、最大電力を前年比で11キロワット削減、年間基本料金では約25万円のコスト削減を実現しています。
企業での導入事例
特定規模電気事業者(PPS)事業を展開する企業での導入事例です。この会社では、電力調達の最適化とあわせて、エネルギーマネジメントシステムの実証導入・営業活動を進めています。導入前には、パナソニックの無料の電気料金シミュレーションで現状を分析し、エネルギー使用量と電力の使い方が平均的な水準であることを確認しました。そのうえで、実際の事業所に導入、運用改善によるコスト削減効果の検証を開始しました。
この企業では、建物全体の空調制御を「デマンド制御」と「温度連動制御」の2軸で運用することとし、温度連動制御では設定した上限・下限温度の範囲内で空調機を自動制御します。冬季には制御開始温度を23℃、解除温度を21℃に設定し、9時から18時59分までの時間帯で運転を40%抑制しました。導入により、快適性を損なうことなく、消費電力の削減に成功しています。